トップ > のど・はなのお薬・成分辞典 のどの痛みとせき・たんに効果のある成分

のど・はなのお薬・成分辞典

のど・はなに効くお薬に入っている成分とその効き目は次のとおりです。

監修:大阪薬科大学臨床実践薬学研究室准教授 恩田光子

のどの痛みとせき・たんに効果のある成分リスト

おもな成分詳細

抗ヒスタミン薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
からだの外から入ってきた異物に対して、アレルギー現象を引き起こす原因物質のひとつであるヒスタミンを抑え、アレルギー反応を鎮めます。 内服では発疹などの過敏症状、動悸、めまい、倦怠感、口やのどの渇き、下痢などの症状が起こることがあります。
内服の場合、眠くなることがあるので危険な作業や車の運転は避けましょう。また、酒類と一緒に飲むと作用が強く出すぎることがあります。
クロルフェニラミンマレイン酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの物質に対して、抗ヒスタミン作用によりアレルギー現象を抑える作用があるため、アレルギー性皮膚疾患(じんま疹、湿疹)やアレルギー性鼻炎の治療に用いられます。また、かぜの薬としても有効で、消炎・鎮痛・解熱剤と併用されます。 ねむ気、発疹などの過敏症状、口やのどの渇き、胸やけが起こることがあります。抗ヒスタミン系の薬に敏感な人は使用を避けてください。眠くなるため、危険な作業や車の運転の前には飲まないようにしましょう。

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鎮咳薬
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
主な作用 副作用や使用上の注意点
「せき」を起こさせる脳の中枢に作用して、かぜや気管支炎などによる「せき」を抑えます。 ねむ気が生じたり、発疹などの過敏症状、まれに激しい過敏症としてショックが起こったりすることがあります。そのほか、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などがあります。
眠くなることがあるため、危険な作業や車の運転には注意しましょう。
チペピジンヒベンズ酸塩・チペピジンクエン酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
「せき」を起こさせる脳の中枢に作用して、「せき」を少なくする作用があります。同時に、気管支からの分泌物(粘液)の量を増やして、粘り気のある「たん」をうすめて吐き出しやすくします。 ねむ気やめまいを感じる、また、食欲不振、便秘、発疹など、ときに重篤な過敏症状が起こることがあります。服用後、尿に赤みがかかることがありますが、薬の代謝物の色なので、特に心配はありません。
コデインリン酸塩水和物・ジヒドロコデインリン酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
延髄(えんずい)の呼吸中枢を抑制することによって、「せき」を止めます。また、鎮静作用もありますが、強い痛みにはそれほど効きません。また、便秘傾向の人では、便秘を起こすことがあります。 呼吸中枢に直接作用するため、呼吸中枢機能が生理的に弱っている高齢者への使用には注意が必要です。また、多少ねむ気がでるため、車の運転や危険な作業は避けましょう。ほかの中枢神経抑制剤(フェノチアジン系、バルビツール酸系の催眠剤)、抗うつ剤との併用は避けてください。また、血栓予防など血液が凝固しないようにするクマリン系の薬(抗凝固剤)と併用すると、クマリン系薬物の作用が増強することがあります。また、使用し続けると、依存症を生じることがあります。授乳中の婦人は、使用中は授乳を避けてください。
ジメモルファンリン酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
「せき」を起こす脳の中枢に作用して、気管支炎や肺炎などによる「せき」を抑えます。 過敏症状、口やのどの渇き、むかつき、めまい、ねむ気などが起こることがあります。
非麻薬性なので、続けて服用しても依存性は生じません。
ノスカピン
主な作用 副作用や使用上の注意点
脳のせき中枢を抑制することによって、気管支炎、かぜ、気管支喘息などの「せき」を抑えます。非麻薬性の鎮咳薬のため依存性はありません。 ときに、ねむ気、頭重、吐き気、便秘などを訴える人がいます。

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交感神経興奮薬
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
脳のせき中枢に作用して、「せき」を止める作用と気管支を拡張する作用があり、気管支喘息、気管支炎、かぜなどに伴う「せき」を抑えます。また、アレルギーを抑える作用もあり、じんま疹などにも用いられます。 不眠、動悸、食欲不振、頭痛、発疹などの過敏症状が起こることがあります。授乳中の婦人は、授乳を避けてください。
トリメキノール塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支がけいれん収縮して、気管支の壁の粘膜が腫れて、気道が狭くなっているときに、けいれんを抑え、気道を拡げ、発作を軽くします。気道を拡げることで、慢性気管支炎や肺気腫などの息苦しさをやわらげます。 内服、吸入液とも、動悸、頭痛、めまい、熱感、吐き気、食欲不振、発疹など過敏症状が起こることがあります。量が多すぎると、心臓を刺激して、動悸や血圧上昇を起こすことがあるため、指示された量を守りましょう。

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気管支拡張薬
テオフィリン
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支を拡張させる作用があるため、喘息発作をやわらげ、気管支炎、肺気腫の呼吸困難などの症状を軽くします。「せき」を鎮めるためにノスカピンを配合した複合剤は、気管支喘息や気管支炎に用いられます。 吐き気、食欲不振、腹部膨満感、また、中枢神経を刺激するため、不安、興奮、不眠、頭痛などの症状が起こることがあります。量を取り過ぎると、けいれん、せん妄、昏睡が現れることがあります。また、心臓を刺激して動悸や頻脈、不整脈が起きたり、たんぱく尿が出たりすることがあり、まれに筋肉の痛みを起こすこともあります。他の薬との併用により、血中濃度が高められ副作用を起こしやすくするものがあるので注意が必要です。小児(とくに6か月未満の乳児)には慎重に用いましょう。
アミノフィリン
主な作用 副作用や使用上の注意点
カフェインと同じ系統の薬で、利尿作用、強心作用、気管支拡張作用があります。中枢神経を興奮させる作用は、カフェインほど強くありませんが、利尿作用や心臓を刺激する作用は、カフェインよりも強いので心疾患やむくみの治療に用いられます。また、気管支を拡張する作用もあるため、気管支喘息、肺気腫、慢性気管支炎などの呼吸困難に用います。 吐き気、おう吐、食欲不振などの消化器症状が多く、ときに消化管出血による吐血・下血があります。骨髄障害が現れることもあるので、貧血の症状が現れたときは使用を中止しましょう。カフェインと同様に、不眠、興奮作用、動悸、小児ではけいれんを起こすことがあります。まれに筋肉の痛みを起こすことがあるので、その場合は医師に相談しましょう。併用すると作用が増強されるものや、逆に作用が減弱されるものなど、影響がある薬が多いため、ほかに服用している薬がある場合は、医師に相談しましょう。
ジプロフィリン
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支を拡張し、けいれんを除く作用があるため、気管支喘息、気管支炎に用いられ、;l;;苦しい「せき」をやわらげます。せき止めなどと一緒に配合され、かぜ薬にも用いられています。 頭痛、不眠、動悸、食欲不振などの胃腸症状を起こすことがあります。

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去たん薬
カルボシステイン
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支からの分泌物の量を増やし、粘り気のある「たん」をうすめて吐き出しやすくしたり、気管支粘膜の修復を促したりする作用があります。のどの炎症や気管支炎など、「たん」がつまった状態のときに用いられます。 食欲不振、胃の不快症状、発疹、発赤、ときに肝障害、重い皮膚粘膜眼症候群などの過敏症が起こることがあります。
多くの場合、他の消炎剤などと併用されます。
ブロムヘキシン塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支からの分泌物の量を増やし、粘り気のある「たん」を溶かしてうすめ、吐き出しやすくするので、気管支炎などの治療に役立ちます。 内服は、吐き気、食欲不振、発疹などの過敏症状が起こることがあります。また、吸入液は、吸入中に「せき」が出たり、のどに違和感が出たりすることがあります。内服、吸入とも一時的に「たん」が多くなることがあります。
アンブロキソール塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
気管支からの分泌物を増やして、粘り気のあるたんをうすめて吐き出しやすくします。また、手術後など、「たん」がのどにたまって絡むような状態を改善します。 胃の不快感、胃痛、発疹、かゆみなどの過敏症状が起こることがあります。まれに重い過敏症状として、皮膚粘膜眼症候群を起こすことがあります。
多くの場合、ほかの薬と併用処方されています。
グアイフェネシン
主な作用 副作用や使用上の注意点
「たん」を切り、「せき」を鎮めます。非麻薬性の薬で中枢神経に作用します。 胃に不快感があらわれることがあります。市販のかぜ薬によく含まれており、ほかの薬との併用で特に注意すべきものはありません。
グアヤコールスルホン酸カリウム
主な作用 副作用や使用上の注意点
「たん」を切り、「せき」を鎮めます。気道の分泌物を促す薬として、市販のかぜ薬によく含まれています。 大量に摂取した場合に、軽い下痢を起こすことがあります。

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消炎酵素薬
リゾチーム塩酸塩
主な作用 副作用や使用上の注意点
にわとりの卵白から抽出された酵素で、炎症による腫れ、痛みを抑え、粘り気のある分泌物や「たん」を溶かして排出しやすくする作用があります。そのため、内服は副鼻腔炎、気管支炎などの呼吸器の病気からくるたんづまりの症状を改善します。また、歯科では炎症をやわらげる目的に、皮膚科では、軟膏や貼付剤で皮膚の潰瘍に、眼科では点眼で慢性結膜炎に用いられます。 とくに過敏体質の人では、発疹、発赤、ショック、下痢、食欲不振などがあります。

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中枢神経興奮薬
カフェイン水和物・無水カフェイン
主な作用 副作用や使用上の注意点
ねむ気を取り、頭痛をやわらげる効果があります。総合のかぜ薬には、抗ヒスタミン剤が鼻水止めとして含まれているため、副作用でねむ気が出る場合があります。そのねむ気をとるために、かぜ薬に配合されています。 少量でしたら、副作用の心配は特にありませんが、多くとると、手の震え、動悸、不眠を引き起こす可能性があるので注意してください。ぜんそくの薬として用いられるテオフィリンと併用すると副作用が出やすくなります。

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抗プラスミン薬
トラネキサム酸
主な作用 副作用や使用上の注意点
血液の凝固を妨げるプラスミンを抑えて止血を助けます。また、抗アレルギー、抗炎症作用もあるので、湿疹や扁桃炎などに用いられます。 かゆみなどの過敏症状や食欲不振、吐き気、腹痛などが起こることがあります。

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生薬
キキョウ流エキス
主な作用 副作用や使用上の注意点
「たん」を切り、「せき」を鎮めます。膿を外に出すため、扁桃炎の薬としても用いられます。主に、呼吸器疾患の薬として用いられますが、膿を外に出す作用から、鼻炎や中耳炎、皮膚の化膿症状などにも、ほかの生薬と一緒に用いられることがあります。 キキョウの根にあるキキョウサポニンは、鎮痛、鎮咳(ちんがい)、去たんなどの作用がありますが、毒性があるため、大量もしくは長期で使用すると胃が荒れ、吐き気を引き起こすことがあります。同じ効果のある市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
麻黄(マオウ)
主な作用 副作用や使用上の注意点
「せき」を鎮め、体の熱や腫れ、あるいは痛みを発散する作用があります。一般的には、かぜの引き始めの寒気、発熱、関節の痛み、頭痛などの症状を抑えます。そのほか、鼻づまり、関節リウマチ、喘息などにも用いられます。 不眠、動悸、頻脈(ひんみゃく)、発汗過多、排尿困難(閉尿)、胃腸障害などが起きることがあります。胃腸が弱い方、体力が衰えている方は、慎重に使用してください。麻黄には、心臓や血管に負担をかける成分(エフェドリン)が含まれるため、高血圧や心臓病、脳卒中など、循環器系の病気がある人は、医師に確認してから使用するようにしましょう。 また、ほかのかぜ薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
甘草(カンゾウ)
主な作用 副作用や使用上の注意点
炎症を抑え、痛みを止めます。また、「せき」を鎮めたり、胃腸機能を強化したりします。生薬の刺激性や毒性を和らげる特性もあるため、ほかの生薬と一緒に用いられる場合も多い。 むくみや血圧の上昇、血液中のカリウムの喪失を促し、筋肉の症状などを引き起こすことがあるため、高齢者や女性、利尿剤を使用している方は、使用に注意しましょう。同じ効果のある市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
杏仁(キョウニン)
主な作用 副作用や使用上の注意点
肺を潤し、乾いたせきを鎮め、粘り気のあるたんを切ります。麻黄とともに用いると喘息の症状を抑えます。また、腸を潤して排便を促すため、高齢者にみられるような便が乾燥して引き起こる習慣性の便秘を改善します。 大量に服用すると青酸による中毒症状が現れるので注意しましょう。同じ効果のある市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
セネガ
主な作用 副作用や使用上の注意点
気道の粘膜を刺激して、粘液の分泌を促します。かぜや気管支炎、喘息などの「せき」を鎮め、「たん」を切ります。 市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
桜皮(オウヒ)
主な作用 副作用や使用上の注意点
「せき」を鎮め、「たん」を切ります。鎮咳去たん薬やせき止めシロップの原料などにも用いられています。 市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
吐根(トコン)
主な作用 副作用や使用上の注意点
少量では、食欲増進や「たん」を切る作用があります。欧米では、胃の内容物を吐き出させる催吐剤(さいとざい)として用いられています。 市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
南天実(ナンテンジツ)
主な作用 副作用や使用上の注意点
南天の実に含まれる成分に「せき」を止める作用があります。南天の葉の成分は、抗アレルギー薬としても利用されています。 知覚神経や末梢運動神経を麻痺させ、心臓の運動を抑える作用もあるため、用量を守って使用するようにしましょう。市販薬や処方薬と併用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
人参(ニンジン)
主な作用 副作用や使用上の注意点
元気を補い、胃腸を丈夫にし、神経を安定させ、体液を補う作用があります。肺の機能にも効くため、喘息や肺気腫などの呼吸困難に対して、ほかの生薬とともに用いられます。 高血圧の方が使用する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

<引用>

  • ・一般用医薬品の各種添付文書
  • ・今日のOTC薬 解説と便覧(改訂第2版) 南江堂(2009)
  • ・漢方のくすりの事典 第2版-生ぐすり・ハーブ・民間薬-(鈴木洋著:医歯薬出版株式会社発行)
  • ・2013年版 薬の事典 ピルブック(橘敏也著:じほう編集・ソシム発行)
  • ・改訂新版 薬局で買える薬がわかる本(佐川賢一・伊藤俊雄共著:株式会社法研発行)
  • ・症状別チェック式 OTC薬の選び方・使い方(武政文彦・安部好弘著:じほう)