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のど・はなケアコラム 病は空気(気)から

第3回 専門医が語る!大人の百日咳が流行っている

玉置 淳 先生 東京女子医科大学病院呼吸器内科 主任教授

6~8月に増える大人の百日咳!

エッ、百日咳は子供の病気ではないの?と思う人が多いと思います。WHOの発表では世界の患者数は年間二千~四千万人で、死亡数は約二十~四十万人。その約九十%が発展途上国の小児です。小児が百日咳にかかると痙攣性のせき発作がおこります。

特に免疫のない赤ちゃんがかかると重症化しやすく、生命の危険を伴います。ところで日本では年間三~四万人がかかりますが、その半数以上が成人です。成人の百日咳は六月から八月の時期に増えます。

しつこいせきは早めに専門医へ

しつこいせきは早めに専門医へ

成人の百日咳の初期は微熱とせきがでて、軽い風邪と診断されることが多く、百日咳と診断されないことがほとんどです。しかも感染して一週間から三週間は菌の排出が多い状態が続きます。百日咳の中期は重いせきの発作が起こるので、その時点で百日咳と気づいても、すでに百日咳の菌をばらまき、周りの人にうつしている可能性が大です。

通常百日咳はかかってから完全に回復するまで二~三か月かかります。症状が軽いケースもあるため、百日咳と気づかないうちに治ってしまうことも多々あります。問題なのは、本人は軽い症状で済みますが、百日咳は飛沫感染するため、長期にわたり百日咳の菌をまき散らすこと。特に重症化しやすい幼児にうつすことは絶対に避けるべきです。五月から夏にかけてせきがなかなか抜けない場合は、念のため呼吸器の専門医に相談してください。

せきにも種類がある

せきには主に「たんが絡まない乾いたせき」と「たんが絡む湿ったせき」の二種類があります。乾いたせきは百日咳など様々な原因があるため、早めに専門医で受診してください。一方湿ったせきの大部分はウイルスや細菌が原因です。ウイルスや細菌をたんと一緒に排出させることが大切です。たんをサラサラにして気道粘膜を修復するカルボシステインなどが配合された薬を服用するとより効果的です。